Zornの補題と整列定理

Zorn補題とZermeloの整列定理(整列定理)は以前から、選択公理と同値な命題であるということは知っていたんだけど、逆に言うと、それくらいしか知らなかった。
やっとのこと勉強したので、備忘録を書く。

選択公理

{\displaystyle \forall \lambda \in \Lambda,\; X_{\lambda} \neq \Phi \Rightarrow \prod_{\lambda \in \Lambda} X_{\lambda} \neq \Phi }
という命題を選択公理と呼ぶ。

これは、今の数学の公理系で証明も反証もできない命題であることが証明されているので、公理とされている。
基本的に、選択公理は認めるとするんだけど、認めないとする状況ってあるのかな?

選択公理と同値な命題

選択公理と同値な命題はいくつか有る。
その中でもよく使われるものに、Zorn補題と整列定理がある。

最小元

{\displaystyle X}を順序集合、{\displaystyle \leq}{\displaystyle X}上の順序関係とする。
{\displaystyle a \in X}に対して、任意の{\displaystyle x \in X}{\displaystyle a \leq x}となるとき、{\displaystyle a}{\displaystyle X}の最小元と呼ぶ。

上界

{\displaystyle X}を順序集合、{\displaystyle \leq}{\displaystyle X}上の順序関係とする。
{\displaystyle A \subset X}について、{\displaystyle a \in X}に対して、任意の{\displaystyle x \in A}{\displaystyle x \leq a}となるとき、{\displaystyle a}{\displaystyle A}の上界と呼ぶ。

上限

{\displaystyle X}を順序集合、{\displaystyle \leq}{\displaystyle X}上の順序関係とする。
{\displaystyle A \subset X}について、Aの上界全体の集合の最小元をAの上限と呼ぶ。

極大元

{\displaystyle X}を順序集合、{\displaystyle \leq}{\displaystyle X}上の順序関係とする。
{\displaystyle a \in X}に対して、{\displaystyle a \neq x \land a \leq x}となる{\displaystyle x \in X}が存在しない時、{\displaystyle a}を極大元と呼ぶ。

整列集合

{\displaystyle X}を順序集合、{\displaystyle \leq}{\displaystyle X}上の順序関係とする。
{\displaystyle X}の空でない任意の部分集合が最小元を持つ時、{\displaystyle X}を整列集合と呼ぶ。

帰納的順序集合

順序集合{\displaystyle X}の空でない全順序部分集合が上限を持つ時、帰納的順序集合と言う。

Zorn補題

帰納的順序集合は、少なくとも1つの極大元をもつ。

整列定理

空でない任意の集合に、適当な順序関係を定義して、{\displaystyle X}が整列集合になるようにできる。